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行動判断と変容のメカニズム
■行動判断のメカニズム

人が、他者から期待される行動について、「やる」「やらない」の判断を、どのような情報整理のもとに行っているか、そのメカニズムを、例をあげて図式化したものが以下の図である。このメカニズムの中で、人の行動判断・行動決定は、次のようなロジックで行われる。

・【A】+【D】の価値観>【B】+【C】の価値観 のとき⇒「やる」を決定する。
・【A】+【D】の価値観<【B】+【C】の価値観 のとき⇒「やらない」を決定する。

<部下の行動決定メカニズム>
【期待される行動】毎日、日報を提出する。
  やる場合 やらない場合
メリット 【A】やる場合のメリット

・上司の信頼が得られる。
・仕事の達成感が得られる。
・会社に貢献できた充実感がある。
【C】やらない場合のメリット

・他のことに時間を使える。
・仕事を効率化できる。
・無駄をやっている嫌悪感を感じない。
デメリット 【B】やる場合のデメリット

・手間がかかる。
・時間がかかる。
・やりたくないことをやる心理的負担。
【D】やらない場合のデメリット

・叱られるなど罰をうける。
・自分への評価が低下する。
・ずっとプレッシャーが消えない。


■行動変容への働きかけ

「やらない」を「やる」に変える、行動変容への働きかけは、以下のようなメカニズムで整理できる。例をあげて図式化する。
すなわち、【A】【D】を強化し、【B】【C】を低下させることである。

<部下に対する行動指導メカニズム>
【期待する行動】毎日、日報を提出する。
  「やる」要因の強化 「やらない」要因の低下
メリット 【A】メリット強化策=承認、達成

・行動や結果を認める(ほめる)。
・仕事の成果や達成を感じさせる。
【C】メリット低下策=意義説明

・行動の目的を理解させる。
・真のメリットではないことを理解させる。
デメリット 【B】デメリット低下策=指導、支援
・効率的なやり方を教える。
・協力、支援する。
【D】デメリット強化策=脅迫・強制

・やらないときに罰を与える。
・脅して強制的にやらせる。

以上


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